携帯電話やデジタル家電の普及、自動車の海外市場進出、消費行動の変化などの影響を受け、日本のモノづくりの傾向が変わりつつあります。少量・多品種かつより高精度なモノづくりにシフトする業界や部門が目立ち始めているのです。モノの種類の数だけ加工のパターンがあり、多品種志向のモノづくりにより必要な工具もバリエーションを増やしています。「こういうモノがつくりたい」という未来の要求は予測しにくいものです。そこに即座に応えられるかどうかが、製造業に問われている時代ではないでしょうか。
私たち春日鋼機は昭和27年に創業しました。以来50年余、切削工具を専門に扱う商社として資源を持たない日本の製造業を「加工」という側面から支えてきました。これまで切削工具の提供にとどまらず、社員ひとりひとりが「加工技術の専門家」として信頼していただける組織を目指してやってきました。
お客様が実現したいモノづくりを細かい部分まで共有し、培ってきた豊富なデータベースの中からひとつの最適な工具を見つけ出す。ときには加工技術自体について掘り下げて考え、経験から得た知恵を働かせ、選び、提供する。求められていることに対して愚直に丁寧に、かつ迅速に応え続けることが、お困りの時に頼っていただける理由ではないかと思っています。
お客様および取引企業様のご支援とご協力のもと、モノづくり業界で加工技術にたずさわることができ、今日に至っています。お客様をはじめ、多くの関係者の方々に感謝すると共に、今後もこの国の製造業を支えていると自負できるような仕事に取り組んでいきたいと考えています。
代表取締役 伊藤高潤